『フィンランドの冷たいキュウリスープ Kylmä kurkkukeitto』

北欧のおやつとごはん

私がほぼバイブル的に使っている1976年発行の北欧料理レシピ本に収められている『Finnish cucumber soup/フィンランドのキュウリスープ』が夏向きなので作ってみることにしました。レシピはキュウリと玉ねぎをバターで炒めて小麦粉をふるい入れ、卵黄とまあまあ沢山の生クリームが入る作り方。レシピから想像するに、結構こってりしているんじゃないかな。ちなみに生クリームと卵黄でとろみをつけるのはフランス料理の古典的な手法で、今ではあまり一般的ではないそう。

今回作るにあたって、念のためネットでレシピを検索して気が付いたのは、生クリームを使うレシピよりもヨーグルトを使うレシピの方がずっと多いこと。本のレシピがフランス料理寄りだったのか、それともこの40年の間に健康志向が高まった結果なのか。更にはニンニクやバジル、アボカドも使うレシピが目につき、これは歳月とともに外国(南欧)の影響が強くなってきたかも知れません。

このブログでは基本的には古い(伝統的な)レシピを優先しているのですが、生クリームを使うレシピは想像しただけで胃が重くなってきました。そこで、古いレシピをベースにしながら新しいレシピの要素を加えながら作りました。ガスパチョよりも優しい味でありつつ、暑い夏にさっぱりと美味しいスープとなったので、ぜひお試しください。

<分量>
4人分

<材料>
・キュウリ 2本
・玉ねぎ ½個
・バター 20g
・水 500cc
・コンソメ 1個
・白ワイン 大さじ½~1
・ギリシャヨーグルト 100g
・ディル、あるいはイタリアンパセリ 適量
・(あれば)サラダ用ボイル小エビ 適量

<作り方>
1.玉ねぎは粗みじん切り、キュウリは1cmくらいの輪切りにする。キュウリが新鮮で棘がある場合は包丁の背で軽くそぎ落とす。

2.鍋にバターを溶かし、玉ねぎを弱火で5分炒める。焼き目が付かないように気を付ける。

3.キュウリを鍋に加え、弱火で4~5分炒める。焼き目が付かないように気を付ける。

4.鍋に水とコンソメを加え弱火で10分煮る。火を止めてブレンダーで攪拌する。ワイン、ギリシャヨーグルトを加えて混ぜ、白コショウ、塩で味を調える。

5.冷蔵庫で冷やす。一人分ずつボウルによそい、食べる前にディルかイタリアンパセリを乗せ、あればボイル小エビを加える。

<動画>

<ヒント>
・小エビは無くても構いません。ただ赤い色が入ると見た目に素敵になります。例えばスモークサーモンにしたり、トマトやビーツの酢漬けを小さく切ったものを入れると目に美しいです。

10年ほど前か、海外レシピにしばしば登場するギリシャヨーグルトが何か分からずにカナダの友人に聞いたことがあります。その後、ギリシャヨーグルトが発売されるようになった時には「これかー!」と感激し、どうか無くならないでと願ったものです。定着するのか心配でしたが、今はコンビニでも買えるようになりましたね。

ギリシャヨーグルトは火を通しても分離しないし、低カロリー&高たんぱくなので罪悪感少なめなのが嬉しい。サワークリームや生クリームに置き換えて普段のお料理に取り入れてみてください。



三田陽子
北欧ビンテージの買い付けのため年に数回訪れる北欧各国で個性的な北欧料理にはまったのがきっかけになり始めた北欧レシピサイト『北欧のおやつとごはん』。材料は日本で手に入るものを使い、分量も日本サイズに調整して家庭で気軽に作れるように工夫されたレシピが人気。なかなか日本では食べられない北欧の味をお試しください。

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