『フィンランドのポテトサラダ Pernasalaatti』

北欧のおやつとごはん

スーパーでポテトサラダを買おうとしていた小さなお子さんのいる女性が通りすかりの男性客に「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」と心無い言葉をかけられていたとのツイッターの投稿が大きな反響を生んでいました。投稿したのはその現場を見た人。

ポテトサラダをきちんと作ろうとすると案外手がかかります。まず茹でたじゃが芋を熱々のうちに火傷しないように布巾などに包んで皮を剥きます。ざっと潰して、まだ熱いうちにフレンチドレッシングを和えます。フレンチドレッシングは市販のものが手元になければあらかじめ作っておきます。キュウリは薄切りにして塩を振って水が出たら絞っておきます。玉ねぎを薄切りにして布巾に包み流水で揉み洗いして辛味を取っておきます。卵を茹でて粗く刻んでおきます。これらを混ぜてマヨネーズを加え、塩コショウで味を整えます。甘口が好みならお砂糖を足しても良いです。

これは母のレシピで、子供の時からポテトサラダとはこうやって作るのだと思っていて、自分でもそうやって作っていました。ところが夫の家に行ったときに義母が皮を剥いたじゃが芋をレンジでチンしてマヨネーズだけで和えたのを見て「それだけ!?」とビックリしました。簡単に作ろうと思えばいくらでも簡単に出来るのがポテトサラダ。それもアリですが、やっぱり手をかけたポテトサラダは美味しい。でも作ったことのない人にはそんなに手間がかかっているとは想像できない料理の一つなのでしょう。その男性は絶対に作ったことないな。

さて、フィンランドはじゃが芋が主食ですので、じゃが芋料理は多く、もちろんポテトサラダもあります。これはフィンランドの人に教わったレシピ。じゃが芋は熱々のうちに味付けするものと思っていたので、冷めた茹でじゃが芋を使うのが意外でした。きっとフィンランドではしばしば前日の残りの茹でじゃが芋があるのでしょう。そんな芋を有効に使えるレシピですね。マヨネーズで和えるだけ…ではありませんが、簡単に美味しくできるレシピです。

<材料>
・じゃが芋 3個
・ピクルス 1個
・赤玉ねぎ ½個 (普通の玉ねぎでもOK)
・チャイブ 適量 (小ねぎでもOK)
・プレーンヨーグルト 100cc
・マヨネーズ 50cc
・マスタード 小さじ1
・塩コショウ 適量

<作り方>
1.じゃが芋を茹でて、冷めたら皮を剥いて小さ目に切っておく。前日に茹でておいても良い。

2.赤玉ねぎ、ピクルスをみじん切りにする。チャイブは小口切りにする。

3.ヨーグルト、マヨネーズ、マスタードを混ぜ、なじんだら塩コショウで味を整える。

<動画>

<ヒント>
普通の玉ねぎは赤玉ねぎより辛味が強いので、気になる場合は水にさらして布巾などで水気を絞ってください。ヨーグルトでなく、サワークリームを使っても良いです。あればディルを飾ると北欧らしさが高まります。

ヨーグルトを入れるので、マヨネーズだけよりもさっぱりと食べられます。フィンランドではソーセージを合わせることが多いようです。

オリジナルレシピはチャイブだったのですが、近所のスーパーには手に入らなかったので小葱にしました。ちなみにレシピを教えてくれた日本在住のフィンランド人はニラを入れていました。多分ニラが何か分からなかったでしょう。ニラを生で食べるのは衝撃的だったのですが、案外大丈夫でした。でも、やっぱりニラは使いたくないな~。

フィンランドではポテトサラダとソーセージは大晦日の定番メニュー。理由は時間のかからない料理でゆっくりしたいからとか。気持ちわかる。



三田陽子
北欧ビンテージの買い付けのため年に数回訪れる北欧各国で個性的な北欧料理にはまったのがきっかけになり始めた北欧レシピサイト『北欧のおやつとごはん』。材料は日本で手に入るものを使い、分量も日本サイズに調整して家庭で気軽に作れるように工夫されたレシピが人気。なかなか日本では食べられない北欧の味をお試しください。

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