『ノルウェーの固めプリン カラメルプディング Karamellpudding』

北欧のおやつとごはん

もう10年以上前だったと思うのですが、ノルウェー人(夫の留学時代の友人の同僚←遠い知り合い)に教わったノルウェー料理の一つにプリンがありました。プリンってノルウェー料理なのだろうかと疑問に思いつつ、なんとなく心に引っかかったまま年月が経っていました。今年になって、あるノルウェー人のブログでプリンはクリスマスの定番のデザートとあったのを読んで、そうか、やっぱり、ノルウェーでは広く作られているお菓子だったのかと長年の疑問が解消したわけです。

ノルウェーのプリン、カラメルプディングは昔懐かしい固めプリン。私は以前からパンもプリンも固い方が美味しいと思っていて、近頃の柔らかいプリンブーム(&柔らかいパンブーム)に歯がゆい思いをしてきました。ここ数年で固めプリンが再評価されてきて、やったねとガッツポーズ。

考えてみたら柔らかいプリンって広末涼子がパステルのプリンが好きと言った頃から流行っていたんだっけ。そうすると20年くらい前から?これを“近頃”と定義していいのか?

ともあれ、いつも私が作っているプリンは150℃で40~50分くらい焼くのですが、ノルウェーのプリンは低温(120℃)で長時間(2時間)焼きます。そのため、表面が軽く焦げているのも私好み。

それではレシピです。

<分量>
6人分

<用意するもの>
・18cmパウンド型

<材料>

カラメルソース
・グラニュー糖 100g
・水 大さじ1

プリン液

・牛乳 400cc
・生クリーム 150cc
・グラニュー糖 大さじ3
・バニラエッセンス
・卵 4個

<作り方>
カラメルソース

1.小鍋にグラニュー糖と水を入れ火にかける。周囲が焦げてきたら鍋をゆすって全体を混ぜる。へらなどでかき混ぜないこと。

2.ちょうどいい焦げ茶色になったら火を止め、熱湯を大さじ1入れて焦げすぎるのを止める。この時中身が勢いよくはねるので(動画)覚悟してください。カラメルソースが熱いうちに型に入れる。

プリン液
1.牛乳、生クリーム、砂糖を小鍋に入れて火にかけ、砂糖を溶かす。沸騰させないように気を付ける。バニラエッセンスを数滴入れて火からおろし粗熱を取っておく。

2.卵をボウルに割り入れてとく。1)の牛乳を卵液に注ぐ。カラメル液をいれたパウンド型にザルで濾しながらプリン液を注ぐ。

3.120℃に熱したオーブンに入れ、天板にお湯を注ぎ、2時間蒸し焼きにする。

4.粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。食べるときに型から出して、ホイップクリームを飾る。

<動画>

<ヒント>
砂糖が溶ける前にかき混ぜると結晶化してしまうので絶対にしてはダメです。生クリーム1パック200ccのうち150cc使った残りの50ccを飾りのホイップクリーム用に使います。
※いくつかレシピを調べていると、カラメルを作った小鍋を洗わずにそのまま牛乳を温めるのに使うレシピがありました。
カラメルを無駄なく使えるし、プリン液にもカラメル風味がついて美味しいかもと思ったのですが、とりあえず初回は冒険せずノーマルな作り方にしました。
次はこの方法で作ってみようと思っています。

切り分けてどうぞ。

レシピに6人分と書いたのですが、うっかり生クリームを5か所に置いたので、6人で切り分けられなくなりました。切り分けるときに気が付いたのですが…時すでに遅し。(おやつに一人で食べた夫が「意外と大きかった」と。)

ところで、プリンそのものは18~19世紀頃にフランスで発祥し、ヨーロッパ全土に広がったそうです。スウェーデンの文献では19世紀末の1800年代終わりにプリンが登場しているそう。ちなみにその頃はノルウェーはスウェーデンの統治下でした。ノルウェーが独立したのは20世紀初めの1905年。なので、ノルウェーでも同じころからプリンが食べられていたと思います。

うん、ちゃんと調べてないから分からないけど。



三田陽子
北欧ビンテージの買い付けのため年に数回訪れる北欧各国で個性的な北欧料理にはまったのがきっかけになり始めた北欧レシピサイト『北欧のおやつとごはん』。材料は日本で手に入るものを使い、分量も日本サイズに調整して家庭で気軽に作れるように工夫されたレシピが人気。なかなか日本では食べられない北欧の味をお試しください。

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