#09 ジン&エタノール消毒液

スウェーデン ABCブック

製造元:Stockholm Bränneri 
商品名:Dry Gin, Handsprit etc 
内容量:500 cc 
価格:Gin: 299 kr / Handsprit 119 kr 

ストックホルム南地区、セーデルマルムにあるジン蒸留所、Stockholm Bränneriによるジン、及びエタノール消毒液。 

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唐突ですが、あなたの一番好きなお酒の種類は何ですか(またお酒の話題か、とお思いかもしれませんが、大丈夫。お酒を入り口に、後ほどおすすめのお酒じゃないおみやげが出てきます)。僕は昔だったら迷わずジンと答えました。Tanqueray(タンカレー)が永遠のお気に入り(あの緑のボトルには思い出がいっぱい)。今はどうだろう。強いお酒をあまり飲まなくなったし、あれやこれやいろいろなお酒のボトルが家に並んでいることもだいぶ減りました。それはひとえに、スウェーデンではお酒がたかいから。正確には、スウェーデンはアルコール度数によって酒税が上がるので、スピリッツやウィスキーなどの蒸留酒は相当に(日本国内でスウェーデン産のウォッカを買うよりもはるかに)高額なのです。というわけでそうした種類のお酒に手を出す回数がだいぶ減りました。ここでも以前に紹介したアクアビットを夏至祭やクリスマスなどハレの日に飲む以外は。。。 

ところがジンに関しては、今もちょくちょく楽しむことがあります。それがこのStockholm bränneri(ストックホルム・ブレンネリー)のオーガニック・ジン。出会いは彼らの創業当時、2016年に遡ります。僕がストックホルムで小さなデザインショップをやっていたときのあるお客さんが、突然ビールメーカー(いわゆるアーバン/マイクロブリューワリー、ってやつ)を始めるということになり、その工房に遊びにいった時のこと。その場所をシェアしていたのがStockholm bränneriだったのです。 

蒸留所の入り口。通りに面しているとはいえ、よくみないと素通りしてしまいそう。元々はジャガー(車)の修理工場だったそうです。

蒸留施設の手前にはバーカウンターがあり、試飲会やイベントが定期的に行われています。

ふらりと立ち寄った日、オーナーのAnna(アンナ)さんとCalle(カッレ)さんは親戚の結婚式で残念ながら不在取り上げられた雑誌のスクラップに写っているのがその二人)。 

オーナーの二人は元々全く別の仕事をしていたのですが、カナダのバンクーバーに2年ほど住んでいた時、街の中で小さな蒸留所がいくつも立ち上がるのを間近でみながら、この道に進むことを決意したんだとか。ストックホルムに戻り、しばらくの準備期間ののち、ようやく店頭に並んだ最初のロット約1000ボトルがなんと24時間以内に完売したというのは有名な話。

いろいろなレストランとの特別仕様コラボもたくさん。

こちらお酒屋さんでの写真ですが、中央のOAK GINは通常のDRY GIN(扉絵&写真左)のボタニカル(ジュニパーベリー、コリアンダーシード、レモンピール、エルダーフラワー、ローズマリー、ヘザー、アンゼリカ)に加えて、オレンジピールなどを配合。バーボンのオーク樽を使用しているため、バニラの風味もあわせ持つ特別仕様395 kr。隣のPINK GINはスウェーデンの夏をイメージしたバージョン。ルバーブ、リンゴンベリーなどの果実味をほのかに感じのが特徴。310 kr。

ジンだけでなくアクアヴィットも作っています。スウェーデンのアクアヴィットに定番のキャラウェイやフェンネルなどの香りに加えて、ジンのキャラクターがブレンドされた仕様。ちなみに関係ありませんが左側が僕の永遠のお気に入り、タンカレー。 

さてそろそろ本題のおみやげに。もちろんGINもいいけれど、ガラス瓶&液体はちょっとね、という方に。こちら。 

2020年に販売開始した、エタノール消毒液。蒸留施設やジンの副産物を利用しつつ、昨今の状況に対して何かできないか、ということで作り出されたそうです。グリセリン配合なので、肌の潤いにも配慮されています。ジン飲みからすると、手からジンの香りがするのは最初変な感じがしましたが、今では「何で今までなかったんだろう」という思い。あ、もちろん飲めませんので要注意(エタノール75%)。ボトルはプラスチックですので、持ち帰りも安心です。 

<お買い求め先> 
ストックホルム市内の大きめの薬局、インテリアショップで購入可能 

おまけ

ピンバッチ。40kr。 

Take care. Noritake 

写真・文:アケチノリタケ
スウェーデン生活は、2007年の北極圏のキルナで、極夜のなか幕開け。月日は流れ、今はストックホルム郊外の群島地域で家族3人の生活です。クラフト、デザイン、ライフスタイルの分野を中心に、日本とスウェーデンの架け橋になるような活動をしています。互いの文化の同じ/違うところにふれながら、自分の輪郭がぼやけていくのを楽しむ日々です。
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