#31 第四のアドヴェント

スウェーデン ABCブック

先週の日曜日は、第4のアドヴェント。気づけばあっという間に今年もわずかですね。ここでも何回か書いていますが、スウェーデンでは週番号をつかう習慣があるので、1年のスケール52という数字で認識しているところがあります。先週は第50週。つまり今年もあと残すところ2週間というわけです。ちなみに今の景色はこんな感じで雪はそれほど多くありません。 

さてさて、第4のアドヴェントでは僕らは再び、ある場所のクリスマスマーケットに足を運びました。場所は、ストックホルムのユールゴーデンにあるスカンセン野外博物館(Skansen)。 

1891年に開館した世界初の野外ミュージアムで、1500年から今に至る、スウェーデンの民衆の生活を扱った約150万点の品々(と600万点の写真)が集められています。「ここは製作にとって最も重要な知識の源であり、アクロポリスだ」と言ったのはスウェーデンを代表する家具デザイナーのカール・マルムステーン(Carl Malmsten 1888-1972)ですが、スウェーデンの手工芸が大好きな僕らもまた、年間パスポートをつくり幾度となくここに足を運んできました。 

動物園も併設しており、一見すると○○江戸村のようなテーマパークに見えますが、スウェーデン各地の「本当に実在した」家や道具を集めて展示しており、それらが持つ「寄って見られることへの強度」や「そこで生活していた人々の息遣い」は、外国人としてこの国で生活する僕としては、ここは博物館という一種の虚構をこえて、なんというか、今と地続きの「街」のような気もしてきます。 

そんな街角では、集まってコーラスを届ける人たち(左手)が。見た感じ、もしかしたら、博物館の職員(もしくは博物館に雇われたグループ)ではなく、ただ集まってクリスマスの歌を歌っている一般の人なのかも。これもまた「地続き」感。 

コロナの新株の出現で再び規制が強くなる中、野外開催のマーケットとはいえ、やはり思っていたよりも人手がすくない感じ。僕らもクリスマス気分を味わい、友人へのお土産をちょっとだけ買い、早々と帰路へ。 

さて、あとは残すところ、家族や親戚と共にすごすクリスマスイブの催しのみとなりました。その様子はまた次回に。 

ではではこの辺で。 

Take care. Noritake 

写真・文:アケチノリタケ
スウェーデン生活は、2007年の北極圏のキルナで、極夜のなか幕開け。月日は流れ、今はストックホルム郊外の群島地域で家族3人の生活です。クラフト、デザイン、ライフスタイルの分野を中心に、日本とスウェーデンの架け橋になるような活動をしています。互いの文化の同じ/違うところにふれながら、自分の輪郭がぼやけていくのを楽しむ日々です。
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