フィンランドとスウェーデンでこの時期に食べられる、四旬節のお菓子

北欧 フィンランドからの手紙

ラスキアイスプッラ、セムラ、ファストラーグズブッレ…地域や言語によって名称は異なるけれど、フィンランドでいちばん好きな焼き菓子の一つで、この時期になると欠かさず食べています。

キリスト教のカレンダーに則して、復活祭の一連の行事である断食に備えてカロリーを蓄えておくために、断食が始まる前日の「Fettisdag(フェットティースダーグ): 懺悔の火曜日」と呼ばれる日に食べるものでしたが、現在はクリスマスが終わったら1月〜3月にかけて、四旬節のお菓子としてベーカリーやカフェ、スーパーマーケットなどで売られています。通常は苺のジャムかアーモンドクリームバージョンの2種類があり、フィンランドやスウェーデンではこの時期、日本の「きのこかたけのこか」論争のように、どちらがより美味しいか毎年のように日常生活で話題にのぼります。

スーパーマーケットでも売られていますが、できるだけ作りたてがいちばん美味しいのが本音。老舗のカフェ「Fazer Café」のものは王道なので欠かせないで毎年食べています。

Way Bakery のものはクリーム生地にホワイトチョコレートが練りこまれていて絶妙な美味しさです。日によってヴィ―ガンのものを置いていて、それもまた美味しいのです。

Patieserie Teemu Auraのものはサイズが大・小とあり、生地の部分はさくさくの「クラック・バン」になっていて、シュークリームのちょっとクリスピー版みたいでやっぱりとっても美味しいです。

St. George Bakery & Barのものもどっしりとした生地にたっぷりのクリームでクオリティが高いので好きです。

カフェも居心地が良くてとってもオススメですが、テイクアウトして仕事の合間に食べたり、家で読書をしながらコーヒーをすすったりして食べるのも小さな幸福の時間です。

文 : 吉田 みのり

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