フィンランドの国旗掲揚の日

北欧 フィンランドからの手紙

フィンランドでは国旗掲揚がさかんなイメージです。全ての公的機関にとどまらず、大多数の一般市民や企業も同様に、公式の旗日には国旗を掲揚するため、旗日には街じゅうに白と青の国旗がはためきます。カレンダーで定められている国旗掲揚日(フィンランド語でLiputuspäivät)は10日ほどですが、それに合わせて10日ほど非公式の旗日が存在し、一般的にはこれらの日も公的な旗日として認識されているため、年間20日は旗が掲揚されます。これは世界最多だそうです。国家掲揚日はフィンランドを代表する人々の誕生日や歴史的な記念日のほか、選挙の日や大統領の就任日など。2月のはじめは4日間のうち3日間が国家掲揚日だったので各建物の管理人さんや掲揚担当の人は忙しそうに朝と日没に国旗をポールに立てたり閉まったりしていました。

その3日の旗日の名前はそれぞれ、

2月3日: Alvar ja Aino Aallon sekä suomalaisen arkkitehtuurin ja muotoilun päivä

(アルヴァ・アアルトとアイノ・アアルトの日、またはフィンランドの建築とデザインの日)

2月5日: J.L. Runebergin päivä

(ルーネベリの日)

2月6日: saamelaisten kansallispäivä

(サーミの日)

となります。

2月6日はナショナル・サーミデーとしてフィンランドのみならずノルウェー、スウェーデンでも同様に先住民のサーミについて文化や伝統を祝福すると同時に、歴史を通してサーミの人々が受けてきた差別や偏見について今一度学びなおし、フィンランドという国家における人権意識について考える非常に大事な日のうちの一つです。

文 : 吉田 みのり

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