『ヘルシンキで5回目の引っ越し』

北欧 フィンランドからの手紙

またまた引っ越ししました。ヘルシンキではこれで5回目。Alppila(アルッピラ)という、Linnanmäki(リンナンマキ)遊園地のすぐそばのところに住んでちょうど1年半。緑が多くきのこや野草などが採れるKeskuspuisto(中央公園)から近くて気に入っていましたが、猫さん2匹と住むようになってもっと大きな部屋に移り住むことに決めたのです。

新居は繁華街のすぐそばだけど小さな公園の真隣にあるので、窓から緑が見える部屋です。一面がすべて窓なので、光がたくさん入ってとても気持ち良い。休日の朝はレコードをかけてパンケーキを焼いて猫さんとまったり過ごしたり、窓辺でたくさんハーブを育てたりするんだ…!と意気込んでおりますが、夏の終わりに自分たちのレストランがオープンする可能性が高くなってきましたので、はてそんな時間が作れるやら。ちなみに部屋ががらんとしていますが、前のところは家具付きだったので家具をほとんど所有してないのです。これから少しずつ集めていこうと思っています。

スケジュール多忙のため引っ越しは数日に分けて行いました。一日目は友達が手伝ってくれて、終わったあとは重い物を運んでかいた汗を洗い流すために最寄りの海に飛び込みました。気軽に飛び込める海がそばにあるのは最高。ヘルシンキは今猛暑なので、街の小さな泳ぎ場にも人が集まって、泳いでは音楽を聴きながらビールを飲んだりする夕べを楽しんでいました。

この泳ぎ場、そもそもはMattolaituri(マットライトリ)といって、マットを洗う場なのです。フィンランドでは昔から大きなマットは夏の暖かい日に海辺で洗って干すという習慣があるため、色々な場所に洗い場が点在しています。ここもその一つ。実際にマットを洗ってる人もいました。

ある人は洗い、ある人は泳ぐ。まるでガンジス川のようです(ちょっとだけ。ちなみにガンジス川には人生で2回行ったことがあります)。

この日は夏至まであと数日という白夜の夏。19時半のカッリオの図書館です。太陽の力を受けた緑の、あまりの圧倒的に強い香り。「フィンランドの夏は本当に天国!」と海に潜ったあとの濡れた髪で友達は笑っていました。

フィンランドの夏は本当にまぶしくて、そしてとにかく太陽がなかなか沈まないのが神秘的です。北欧諸国では夏至にまつわるおまじないがたくさん言い伝えられていますが、確かにこの神秘的な色合いや香りの空や森を目の前にすると、小さな魔法も信じられるような気がします。

写真・文 : 吉田 みのり

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