『実りの秋のフィンランド』

北欧 フィンランドからの手紙

フィンランドから今日の森情報です。すっかり秋めいてきました。空気が澄んでいて、静かでとても気持ち良いです。歩くことは一番古い瞑想のひとつ。そうカミーノ巡礼でヨガのお師匠さまに聞いてから、歩くたびに心がすっきりすることの大切さに目覚めました。

暑い夏が過ぎ、冷たい雨がよく降る季節になりました。朝の気温が8℃くらいに落ちるようになり、ちょっぴり寂しい気持ちにもなりますが、フィンランドの初秋は実りの秋。庭の人参やトマト、ビーツなどが丸々と育って収穫の時期を迎えました。森にきのこ狩りに出かけたり、リンゴンベリー(コケモモ)の到来を待ち望んだり。自然の恵みを一緒に感じて美味しく楽しむ、昔ながらの生き方が受け継がれているのを見ると心が温まります。

そして、なんといってもりんごの季節!前回の記事で「もし良かったらりんごどうぞ」と道ばたにりんごがたくさん置かれている話について書きましたが、りんごの木が家にあると、消化するのが結構大変で、りんごの季節になると家庭はてんてこ舞いという人も多いです。ジャムにしてもサイダーにしてもまだまだ山ほどあるため、ご近所や道行く人におすそ分けするのです。次回はりんごを使ってとっても簡単に作れる、フィンランド人なら誰もが作ったことがあるんじゃないかというほど一般的な美味しいクランブルのレシピをご紹介します。

文 : 吉田 みのり

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