フィンランド人が考える、長くて寒くて暗い冬を楽しむ6つのヒント

北欧 フィンランドからの手紙

ヘルシンキの気温はすっかり氷点下にまで落ち込み、いちばん暖かくてもマイナス4度という日々に突入しました。フィンランドの秋は短く、8月終わりから9月か10月半ばまで。南部でも10月の終わりには雪が降りはじめ、それから11月、12月と寒くて暗く、そんな日々は4月まで続きます。

年によっては一年のうち8か月くらい続いてしまう寒くて暗い日々を乗り越えるコツを以前「フィンランドの長い冬をたくましく生き抜く方法」として書きましたが、冬の暗さをあえて祝福する記事を最近見つけました。

長くて暗い冬を楽しむ6つのヒント」記事の始まりはこうです。「暗い日々が続くと気が滅入ってしまいそうになりますが、概日リズム(体内時計)を整えたり、休息の機会を与えたりと、暗さは人間にとっては実は大切な要素なのです。冬の暗さを祝福する6つのコツを2人の研究者に聞きました。」

内容をざっとまとめると、

1.昼は明るく、夜は暗いという自然なリズムが概日リズムを整える。

2.ベッドルームは暗い方が落ち着くように、暗さは休息に不可欠。明暗とメラトニンの分泌量には明らかな関連性があり、よく眠れると気分も良くなるし健康にも良い。

3.動物は暗い夜の方が食べ物を見つけやすいし生殖活動も活発になる傾向がある。

4.体内時計のリズムが整うことで、健康面でも良い効果がある。

5.植物もまた冬の暗さが成長のために不可欠。

6.人工の明るさは自然本来の明かりをかき消してしまう。暗いということは環境に良いということでもある。

というような感じです。

ここまでポジティブに、冬は暗いからこそ良い!と言える精神も時には必要かなと思います。人生山があり谷があるように、暗く寒い日々があるからこそ、ある日厚い雲の隙間から暖かい光がさした春の兆しがふと訪れたときの喜びや、雪が解けて地面から美しい色の花が顔をのぞいたときの喜び、鳥の声がまた木々の隙間から聞こえてきたときの喜びが大きな波となって私たちを包み込み、人生をさらに豊かに、感受性をさらに強くしてくれているのだと思います。

さぁ、今年もなんとか乗り越えるぞ。

文 : 吉田 みのり

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