冬を暖かく過ごすためにフィンランドの家庭で行われる5つの工夫

北欧 フィンランドからの手紙

厳しい冬が来るのは毎年のこと。寒くて長い冬を少しでも楽しく心地よく暮らすために、フィンランドの人々は様々な工夫を凝らして冬を迎えます。今回はフィンランドの暮らしでよく見かける冬じたくを5つ、ご紹介します。

1.キャンドルを灯し、大きな星の形のランプを窓に飾って家の中と外に光を与える。

太陽の光が乏しくなるこの時期、きらきらと眩い光を放つキャンドルやランプは希望の象徴。冬のフィンランドの暮らしに欠かせないアイテムです。ちなみにフィンランドの人々はキャンドル使いのエキスパート。国民一人当たりのキャンドル消費量は世界一だそう。

HEMTEX公式インスタグラムより)

2.ソファやベッドに暖かいブランケットを加える。羊やトナカイのファーで作ったカーペットなど、ぬくもりを増やす。

HEMTEX公式インスタグラムより)

暖炉がある家では暖炉のそばにロックチェアなどを置き、その周りにふわふわのカーペットやマット、ブランケットなどを敷いたり覆ったりして「ぬくもり快適スペース」を作ります。ゆらゆらと揺れる火を見つめながらちょっぴりお酒を垂らしたホットココアを飲んで、身体を温めます。

3.オレンジにクローブを刺して「オレンジポマンダー」を作る

オレンジにクローブを刺して作るクリスマスのオーナメント「ポマンダー」は、簡単に作れる冬の風物詩です。発祥は中世のヨーロッパで、強力な殺菌効果と抗菌効果、防腐作用を持つクローブをオレンジに刺すことで香りの魔除けとなり、幸運を呼ぶお守りとして重宝されてきました。等間隔にクローブを刺すだけ(シナモンパウダーをかけることも)で、家の中に良い香りが漂い、クリスマス気分が高まります。

4.手編みの毛糸の靴下を編み、家の中で履く

NOVITA公式インスタグラムより)

フィンランドの家でも、日本と同じように玄関で靴を脱いで靴下で過ごします。夏のサマーコテージなど温度差の激しいところや、冬の家庭では決まって分厚い毛糸で編んだ靴下を履いて過ごします。おばあちゃんや近所のおばさん・おじさんが編んで贈ってくれたものもあれば、自分で編むものまで。ほぼすべての家庭で多くの種類を保持し、カゴの中に閉まって玄関などに置いて使用します。

NOVITA公式インスタグラムより)

冬は編み物の季節。男女ともに編み物をする人が多いフィンランドでは、編み物をしながらゆっっくりと映画などを観たりして冬の日々を過ごすことも多いです。

5.冬ならではのスパイスいっぱいのお菓子を焼く

ジンジャーブレッドやルッセカット、ヨウルトルットゥなど、スパイスや砂糖、バターなどをいっぱい使ったお菓子を焼いて冬支度。寒い冬だからこそ楽しめる味なのです。甘いお菓子がたくさんあると心がウキウキし、オーブンを使うと家の中が温まり、家族と楽しい時間も過ごせて一石三鳥です。

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文 : 吉田 みのり

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