フィンランドのクレープ「Letut(スウェーデン語ではPlättar)」の簡単レシピ

北欧 フィンランドからの手紙

私の周りだけかもしれないけど、フィンランドの人々は朝ごはんが大好き。特に土日の朝から昼にかけて、ゆっくり食べるブランチが大好きな人がとても多い。ブランチの内容はフルーツ、サワードゥブレッド(フィンランド語ではHapanjuurileipä)、アボカドやキュウリやパプリカ、チーズやナッツにゆで卵といったもの。そして豪華なブランチと同じくらいに、土曜や日曜の朝に食べられるみんなが大好きな朝ごはんといえばワッフルとLettu(レットゥ―複数系ではLetut)と呼ばれるいわゆるクレープだ。

私はスウェーデン語系フィンランド人の家庭との縁が多かったので、Plättar(プレッタル)とスウェーデン語で呼んでいたが要はクレープ。何枚も作って一人3枚くらいは食べるのが日本のクレープの概念とは違うところ。

余談だが、高校の通学路が原宿だったので、よく竹下通りのクレープ屋さんに立ち寄ってバナナチョコレートに生クリームが入ったクレープを買い食いしていたけれど、大学生と大学院生の時にフランス留学するようになってクレープの概念が自分の中で変わり、砂糖とレモン汁だけをトッピングした「Crêpes au sucre et au citron(クレップ・オ・スクレ・エ・オ・シトロン)」に目覚めてパリではそればかりを食べていた。シンプルが一番。それと同じくらい好きなのが「Crêpes caramel beurre salé(クレップ・キャラメル・ブール・サレ)」、いわゆる塩キャラメル味のクレープ。大抵は自家製塩キャラメルなので店ごとに味が違ってとても美味しい。

話を戻して、フィンランドのクレープ。作り方はとても簡単で、卵1個、塩ひとつまみと砂糖小さじ1、小麦粉125g、牛乳250cc、溶かしたバター小さじ2をよく混ぜて冷蔵庫で30分寝かす。あとは熱したフライパンにバターを溶かして生地を入れて焼くだけ。これで約6枚できます。大食いのひと2人分、おやつ用なら3〜4人分。

コツは塩は比較的しっかりきかせた方が美味しいことと、バターはケチらないこと。最初の1枚は熱の伝わりがうまくいかなくてちょっとへなちょこの出来上がりになることもしばしばなので、練習用だと思って心置きなく自由にのんびりなスタイルで焼けば良い。

クレープに合わせるため用意するのはブルーベリーや苺のジャム(大抵手作り)、生クリーム、フルーツ、ヌテラ、はちみつ、メープルシロップなど。自家製のルバーブジャムとチーズを合わせても美味しい。なお、原宿のノリでレタスとツナマヨを用意したらフィンランド人一同に驚かれた経験あり。塩系も美味しいのになぁ。

文 : 吉田 みのり

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