#07 生キャラメル

スウェーデン ABCブック

販売店:Pärlans Konfektyr 
商品名:Kolor Våra Klassiker 他 
内容量:50 g 
価格:65 kr 

Kola(コーラ)は主に砂糖と牛乳、生クリームやバターなどの乳製品を用いたお菓子の総称で、スウェーデン版のキャラメルおよびファッジ。かつてはお菓子の代名詞的なものだったが、現在はクリスマスに自宅で作る伝統菓子的なイメージが強い。 

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ストックホルムの南地区、Södermalm(セーデルマルム)に大人気のKola(ここでは以下、生キャラメル、とします)の店 Pärlans(ぺーランス)があります。あれは確か2011年ごろでした。お店のエントランスの扉を挟んで、大きなウィンドウが2枚、右側にはレトロな趣のあるショップ、左側には同じくレトロなコスチュームに身を包んだ従業員がせっせとキャラメルを作っている、ファッションブランドのAcne(アクネ)やおしゃれなカフェの並びに、突然そこだけ時間がずれてしまったような、そんなお店があらわれ、道ゆく人を驚かせたのでした。 

ところが、この目をひくレトロなヴィジュアルにはちゃんとした意味が込められていて、ベースは1930年代。生キャラメルが日常的に食べられていた黄金時代への憧憬なのでした。以降さまざまなお菓子に押されて、懐かしの味、クリスマスの時だけに食べる味、になってしまった生キャラメル。あんなに美味しいものがあるのに!あの時代のように、伝統的な方法で素敵な生キャラメルを作ろう、というのがPärlansの始まりだったのです。 

そしてもちろんヴィジュアルだけではありません。ひとつひとつ丁寧に作られた生キャラメルの味は、あっという間にPärlansの名前をストックホルム中に広げました。厳選された素材、伝統的な製法、そして新しい味への挑戦。オープンして10年ほどですが、僕のイメージではすでに老舗というか、ストックホルムの誰もが知る(しかもポジティブな評価をともなった)ブランドな気がしています。 

ではでは、ざっくりとですが商品紹介を。大きく分けてPärlansでは生キャラメル、生キャラメルソース、プラリネ(生キャラメルのチョコレートがけ)、の3タイプの商品が作られています。生キャラメルはひとつひとつ購入できる(10 kr)ほか、さまざまなテーマのボックスセットがあるのでおみやげにも最適。

中央のがPärlansの定番の味を集めた生キャラメルのクラシックセット。5個入り60 kr、10個入り 100 kr。バニラ&シーソルト、ラクリッツ、チョコ&カカオチップ、レモン&バニラ、ペパーミント&キャンディ、の5種類の味が楽しめます。 

こちらはプラリネのボックス。左は夏テーマセット。右は「私たちのお気に入り」セット。中身は、バニラ&シーソルト、トリプルチョコレート、カリビアンリコリス、ピスタチオ、の4種。 

生キャラメルもプラリネも味ごとのボックスもあります。 

こちらは生キャラメルソース。265 mlで115 kr。やばいおいしさ(とやばいカロリー)です。味の種類は、ヌガー、ミント、チョコレート、リコリス、塩キャラメル、バニラ。僕のお気に入りは塩キャラメルとリコリス。ガラス瓶が重くて、という方にはプラスチックの絞り出すタイプもあります。そちらは250 mlで95 kr。 

ストックホルムの人々も、ちょっとしたお土産としてとてもよく利用するPärlansの生キャラメル。もらった人は絶対によろこぶと思いますよ。 

Pärlans Konfektyr Stockholm 
Nytorgsgatan 38, 11640 Stockholm 
https://parlanskonfektyr.se 

おまけ 

夏限定、先程の生キャラメルソースをつかったソフトクリームバーが開店中です。やばいです。 

こちら塩キャラメルソースにキャラメルポップコーンのトッピング。 

Take care. Noritake 

写真・文:アケチノリタケ
スウェーデン生活は、2007年の北極圏のキルナで、極夜のなか幕開け。月日は流れ、今はストックホルム郊外の群島地域で家族3人の生活です。クラフト、デザイン、ライフスタイルの分野を中心に、日本とスウェーデンの架け橋になるような活動をしています。互いの文化の同じ/違うところにふれながら、自分の輪郭がぼやけていくのを楽しむ日々です。
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