#21 パーマカルチャーとシードル

スウェーデン ABCブック

今回は趣向を変えて、写真とコメントだけですすめていきます。お題は先週行ってきたRosenhill(ローセンヒル)。農園、カフェレストラン、リンゴジュース工場などが併設されていて、ストックホルムでパーマカルチャーに興味がある人なら一度は耳にしたことがある、という場所。 

車だと中心地から30分ほど。王家の住まいDrottningholms Slott(ドロットニングホルム宮殿)を通過し、次の島Ekerö(エーケロー)にローセンヒルはあります。駐車場から敷地内に入ると、林檎の木々の隙間から素朴な舞台やサーカスと書かれたテントが見えてきました。夏の間はここでさまざまなイベントが行われます。パーマネント+アグリカルチャー+カルチャーの語からなる「パーマカルチャー」にとって、こうした文化活動は一つの柱でもあります。 

あちらこちらにくつろげる場所が。 

これは贅沢。気持ちよさそう。 

この日の気温は15度。日陰だとすこし肌寒い、というぐらい。 

農園の販売所(Gårdsbutik ゴーシュブティーク)ももちろん併設。 

さて、母屋に入っていきましょう。カフェレストランやイベントスペースがある場所です。 

のんびりフィーカのお客さんたち。今回は少し遅めにいったのでランチは逃してしまいましたが、農園でとれた作物をつかっており、とても評判です。 

建物の中を抜けていきます。この部屋はイベントスペースにも使われます。 

建物の裏手はカフェレストランの外席。 

僕らもちょっとフィーカを。素敵な花束をもった人が前にいたので聞いてみると、ブーケの計り売りとのこと。この農園の花畑で自分で花を摘み、好みのブーケをつくれます。 

キッチンはのんびり時間。 

僕らが頼んだのはホットシードル。 

そしてパッケージが異常にキュートなオーガニックアイスキャンディー。夏のベリー(上)とルバーブ&ローズ(下)。 

しばらくのんびりしたあと、眼下からお花畑を確認して、再び散策。 

9月ですがまだまだたくさんの花々が。 

何を摘んで組み合わせても、どういうわけか可愛らしくなる。 

「泊まっていきます?」の看板。キャンピングカー用の敷地のほか、ツリーハウスとあります。 

それがこちら。中も確認しておけばよかったな。 

さて、そろそろ時間なので戻ってきました。看板に「リンゴジュース工場」の看板が。実は今回ここに訪れた目的は。。。 

これ。僕の誕生日プレゼント(2個目)。「シードルをつくる講座」のチケット(妻の手書きですが)。 

講師はこの農園&施設を作った方の娘さんの旦那さん、ウルフさん。昔NECで働いていたそうです。さて、無事レクチャーは終わったのですが、質疑応答の場面で、先程の手書きチケットにくっついていたリンゴを味見してもらいました。うちのリンゴの木がシードルに向くのか知りたかったので。答えは「これはだめだな。ごめんね、真実は時に残酷なんだよ」だそうで。夏の間に実がなってしまう夏リンゴは味がぼんやりしていて一般的にシードル造りには適さないのだそう。 

講座が終わったのは19時。カフェレストランも営業を終え、スタッフも思い思いの自分の時間を過ごしていました。 

今回はこの辺で。 
 

Rosenhills Trädgård och Musteri 
Nyckelbyvägen 22 
178 90 Ekerö 
https://www.rosenhill.nu/ 

おまけ

このゆるさが、またいい。

Take care. Noritake 

写真・文:アケチノリタケ
スウェーデン生活は、2007年の北極圏のキルナで、極夜のなか幕開け。月日は流れ、今はストックホルム郊外の群島地域で家族3人の生活です。クラフト、デザイン、ライフスタイルの分野を中心に、日本とスウェーデンの架け橋になるような活動をしています。互いの文化の同じ/違うところにふれながら、自分の輪郭がぼやけていくのを楽しむ日々です。
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https://www.instagram.com/aurora.note/

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