#25 りんごの収穫

スウェーデン ABCブック

うちの庭にはりんごの木が一本あります。何歳なのかわからない。なんの種類かもわからない。でもおおよそ2年毎にたくさんのりんごの実を僕らに届けてくれます。おおよそ、といったのは実はここ数年、ほとんど実がならない年が続いていました。庭の掃除をしているときに、ちょっと取って口にする、ぐらい。小さくて、酸っぱくて。ああ、もうこのりんごの木も年老いてしまったのかな、と残念におもっていたところでした。 

ですが、今年は大復活の予感。8月のうちから、みるみるうちに赤い実がなりはじめました。それに、いつもは小ぶりなものが多いのですが、なんだか大きいのもちらほら。 

そしてようやく、9月も後半になってぽとぽと落ち始めてきました。だいたい1日でこれくらいが落ちます。急いで採らないと虫だけじゃなく、鹿やヘラジカのお腹の中にいってしまいます。 

ということで、1日でカゴふたつぐらいが毎日続くわけで。。。 

あっという間にこんな量。当たり前ですが、ただむいて食べるだけでは消費しきれる量ではありません。これが1週間以上続きます。 

というわけで、夜な夜な洗って皮をむいて切って、コールドプレスジューサーに放り込んでいきます。最初のうちは息子も手伝ってくれていましたが、何せこの量。作業中は無口になりがちで、作業に飽きるわ、味にも飽きるわで、今では僕の担当に。ちなみに先程のカゴひとつ分で取れるジュースの量はだいたい2リットルぐらい。以前は、皮ごとすりおろして布でこして、みたいなことをやっていましたが、とんでもない時間がかかるので、今ではコールドプレスのみです。皮ごとでもいけるのですが、やっぱり若干雑味がでる気がします。皮ごとのほうが栄養価はあがるのでしょうけども。 

ふう。この量のりんごの皮を剥いていると指先がしわしわになってきますが、マインドフルネスだなあ、などとだましだまし、今夜もがんばろう、とおもっています。シードルでも作るかな。 

おまけ 

むいた皮やしぼりかすの量も相当で、コンポストの容器がもつのかが心配。 

Take care. Noritake 

写真・文:アケチノリタケ
スウェーデン生活は、2007年の北極圏のキルナで、極夜のなか幕開け。月日は流れ、今はストックホルム郊外の群島地域で家族3人の生活です。クラフト、デザイン、ライフスタイルの分野を中心に、日本とスウェーデンの架け橋になるような活動をしています。互いの文化の同じ/違うところにふれながら、自分の輪郭がぼやけていくのを楽しむ日々です。
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