『ふーとむー#背中を押した一枚』

コラム3「日々を 紡ぐ」

窓の外の鳩を見ている2匹の猫

真夜中に道路の真ん中に倒れていた小麦色の子猫「ムギ」。  
我が家の近所は比較的のどかな場所で、猫のお世話をしている人がいることも知っていました。
我が家にはすでに3本足のーがいたため、元気になったら去勢手術をしてお外に返そうと思っていました。けれど、世話を初めて数日後に気が付いた異変がありました。

ムギは耳が聴こえなかったのです。   

耳の聴こえない子を外の世界に戻すことはできません。  
そこで里親さんを探し始めましたが、少しずつ仲良くなっていく2匹を見ているうちに心
のどこかでムギを引き取りたい…と考えるようになりました。  

ムギを拾ってもうすぐ一ヶ月が経とうかという雨の日。  
窓の外の鳩を見ている2匹の姿に何気なくシャッターを切りました。
見返したその一枚にはーが左手をムギの肩にかけて2匹でなにかを語り合っているかのような姿が写っていました。

この写真を見た瞬間にムギをうちの子にする覚悟が決まりました。   

 

写真・文:金森玲奈(写真家)

東京都生まれ。街に生きる猫と何気ない日々のカケラを撮り続けています。手に取れる形で写真を残す大切さを伝えるワークショップやフォトレッスンを不定期で開催中。
3本足のふーと耳の聴こえないむー、カメラマンの夫の2人と2匹暮らし。

HP:https://www.kanamorireina.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kanamorireina/

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