『自然との暮らし』

北欧 フィンランドからの手紙

普段は首都ヘルシンキに暮らしていますが、夫の実家によく顔を出します。夫の実家は車で1時間ほどの距離にある、人口500人程度の小さな村で、森がいっぱいです。


この時期は森できのこ狩りをしたり、お義父さんの友達が狩りで仕留めておすそ分けしてもらう鹿などを使って料理をしたりします。


夏は、庭で小さな畑を耕して、オーガニックの野菜やハーブなどを育てています。ズッキーニ、トマト、人参、じゃがいも、そら豆、ビーツ、ホウレン草などなど。ハーブは10種類くらい育てています。


長く暗く寒い冬は、庭でも何も育たず、森にもなかなか行かないので、家で読書をしたりニットを編んだりして春の訪れをじっくり待ちます。フィンランド人の国民の精神性として「SISU(シス)」という概念があります。困難を乗り越える勇気、忍耐力、不屈の精神などを指しますが、長い冬がある土地ならではの気質だと言えるでしょう。




写真・文 : 吉田 みのり

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