『イクメンという言葉がないフィンランド』

コラム1「北欧 フィンランドからの手紙」

先日街を歩いていたら、ベビーカーを押しながらコーヒー片手に散歩している若い男性2人を見かけました。ヘルシンキの街では、ベビーカーを押す父親がとても多いように思えて、家に戻って、フィンランドの育児事情についてもう一度調べてみました。

・子ども支援専門の国際組織であるセーブ・ザ・チルドレンによれば、「母親指標~お母さんにやさしい国ランキング~」で、フィンランドは2013年、2014年が世界1位、2015年、2016年は世界2位という評価

・2017年のOECD(経済協力開発機構)のレポートによると、フィンランドでは父親の方が母親よりも1日につき8分間ほど長く子供と接している

・フィンランドの父親による育児休暇取得率は8割超。父親休業という制度もあり、父親の育児を推進するために、勤務日54日分、給与の約70〜75%を保障

・フィンランド外務省と在外フィンランド大使館で作るWEBサイト、Finland Abroad(https://finlandabroad.fi/web/jpn/ja-finnish-childcare-system)によれば、「フィンランドにはイクメンという言葉はなく、男性が子育てをするのは当然視されているといって過言ではありません。『手伝う』のではなく父親として主体的に子育てをします。また、たとえ離婚・別居しても、親権を両方で持つことが多く、元パートナーと可能な限り協力し子育てについての親責任を果たすことが奨励されています」

さらに今年はじめ、34歳という若さで首相となったサンナ・マリン首相によって、育児休業の期間を性別を問わず約7カ月にする方針が発表されました。これによって、父親が取得できる育休が大幅に伸びることになり、これまで母親と父親で分けられていた制度がより均等なものとなります。ペコネン社会保健相による「あらゆる形の家族を支援し、家族の形態に関係なく子どもたちに平等な休業を保証する」という言葉に、平等と多様性を重んじるフィンランドの価値観を感じます。





写真・文 : 吉田 みのり

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