【お歳暮のやめ方】角を立てないコツは3つのステップで進めること
いったん始めると、なかなかやめどきをつかめないのがお歳暮です。「そろそろやめたい」とは思っても、急にやめると角を立ててしまうような気がして結局もう何年もそのまま……なんて人もいるのではないでしょうか。
そこで今日は、お歳暮のやめ方を3つのステップに分けてご紹介します。「もうやめたい」と思いながらお歳暮を何年も贈り続けている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
段階を踏めば角が立たない!お歳暮のやめ方3ステップ
お歳暮は、3つのステップに分けてやめると失礼がありません。お歳暮をやめたい人は、これからご紹介するステップを1つ目から順に進めてみてください。
ステップ1.まずお中元からやめる
お歳暮をやめたいと思ったら、まずお中元からやめるのがマナーです。
実は、季節の贈り物には“お中元を贈ったらお歳暮も贈る”というルールがあります。つまりお中元を贈ったにもかかわらずお歳暮を贈らないのは、贈り物のマナーに違反する行為なのです。
そのためお中元とお歳暮の両方を贈っている場合には、お中元から段階的にやめていくのが一般的。お中元をやめた年は、お歳暮だけを贈ります。
既に今年のお中元を贈ってしまった人は、来年のお中元をやめるところから始めるとよいですよ。
ステップ2.段階的に金額を減らす
お中元をやめた翌年からは、段階的に金額を減らしていくのがオススメです。
例えばこれまで5,000円の品を贈っていた場合、今年は3,000円、来年は2,000円といった具合に段階を踏んで減らしていってみてください。段階的に金額を減らすことは、次のステップにつなげる大切な役割を果たします。
このステップを飛ばしても、マナー違反には当たりません。しかしあなたの気持ち的な負担を減らすためにも、できれば1回は金額を減らして贈るのがオススメです。
ステップ3.お歳暮をやめる
お歳暮の金額を減らしたら、いよいよお歳暮をやめる段階へと進みます。
相手が勘の良い人なら、これまでの変化に気付き「そろそろお歳暮のやり取りも終わりかな」と心構えをしてくれているかもしれません。むしろここまでのステップは、その変化に気付いてもらうためだったともいえるでしょう。
ここまで段階を踏んで進めた人は、堂々とお歳暮をやめてみてください。きっと、わだかまりなくお歳暮をやめられますよ。
ただし相手からお歳暮が届いた場合は、話が別です。
◇ お返しは不要!お歳暮が届いたら「お礼状」を送ろう
マナーの観点で見ると、お歳暮にお返しは必要ありません。
とはいえ相手からのお歳暮が届いた場合は、今年から辞退したい旨とお歳暮へのお礼を手紙で伝える必要があります。
そのときに出すのが、“お礼状”です。
お礼状とは、その名の通りお礼の気持ちを示す手紙のこと。お歳暮を受け取った報告も兼ねるため、お歳暮を贈らない場合にはお礼状を出すのがマナーです。
お歳暮を受け取った報告と共に、お礼状には1年の感謝とお歳暮へのお礼を込めます。
その上で「今後は、どうかお気遣いなさいませんようお願いいたします」といった言葉を添えれば、お歳暮を辞退したい気持ちが伝わるでしょう。
◇ お歳暮が届き続けて困ったら「断り状」を出すのもアリ
先ほどもお伝えした通り、本来お歳暮にお返しは不要です。そのため相手から一方的に届くお歳暮は、遠慮なく受け取っても問題ありません。
その代わり、お礼状だけは欠かさずに送りましょう。それが贈り物のマナーだからです。
ただそうはいっても、品物を受け取り続けることに抵抗がある人もいるのでは? そんな人にオススメなのが、断り状を付けてのお返しです。
断り状とは、その名の通りお歳暮を断る手紙のこと。断り状には、お礼状に添えた言葉と同様にお歳暮へのお礼と1年の感謝を込めます。その上で「今後このようなお気遣いはなさらぬよう、どうかお願い申し上げます」とし、品物に添えるのです。
この場合は、頂いたお歳暮と同等もしくは倍額程度の高価な品物を贈ることで辞退の意思を伝えられます。
◇ しつこくお歳暮が届く場合は返送も検討してみよう
断り状を添えて高価な品物を贈ってもお歳暮が届き続ける場合は、返送を検討してもよいでしょう。
ただしお歳暮の返送は気を悪くされる可能性があるため、返送の仕方には注意しなければいけません。
お歳暮を返送する場合は、そのまま受け取りを拒否するのではなくいったん受け取るのがマナーです。未開封の品物に新しい包装紙をかけ、このまま受け取り続けるのは心苦しい旨を手紙に書いて同封するとよいですよ。
ただ先ほどもお伝えしたように、贈り物の返送は思いのほか相手を悲しませる行為です。手紙を書くときは「迷惑」や「困る」といった言葉を使わず、あくまで相手を思ってのことだと伝わる書き方を心掛けてみてください。
お歳暮は「やめたい」と思ったときがやめどき
今日は、角の立たないお歳暮のやめ方を3つのステップに分けてご紹介しました。
お歳暮は、1年の感謝を伝えるために贈るものです。そのため一度でも「やめたい」と思ったなら、そのときこそがお歳暮の“やめどき”だと考えられます。
ただしどんなに付き合いが減った相手でも、お歳暮を急にやめるのはNGです。失礼に当たるだけでなく、余計な心配をかけることにもなりかねません。せっかくこれまで続けてきたのですから、最後までしっかりマナーを守りたいものですね。
執筆:永瀬なみ(コラムライター・カウンセラー)
【参考元】
・『カラー版 これ一冊で完璧! マナーのすべてがわかる便利手帳』岩下 宣子 監修(ナツメ社)
・お歳暮を贈る範囲とやめどき、辞退の仕方をマナー講師に聞いてみた|教えて!gooウォッチ
・お歳暮をもらったら、お礼・お返しはどうする?|All About
・お歳暮の断り方|楽天市場
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