ポジティブが嫌いな人の心理と対処方法を心理カウンセラーが解説

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ポジティブが嫌いな人の心理と対処方法を心理カウンセラーが解説

ポジティブな考え方をする人に、イライラしたりモヤモヤしたりすることはありませんか? 中には「何でもポジティブに考える人は嫌い」と思っている人もいるようです(※)。

そこで今日は、ポジティブ思考を嫌いだと感じる心理と対処方法を、ポジティブ心理学実践インストラクターでもあるカウンセラーが解説します。ポジティブな人や考え方に嫌悪感を抱きがちな人は、ぜひ参考にしてみてください。

本当はポジティブになりたい?嫌悪感の裏に隠れた感情とは

ポジティブ思考にイライラしたりモヤモヤしたりしたときは、まずその原因に目を向けてみるとよいでしょう。なぜなら、イライラやモヤモヤの裏側には必ずと言っていいほど別の感情が隠れているからです。

1つの例として、こんな女性を想像してみてください。

みんなが順調に結婚していく中、とうとう友達の中で結婚していないのは彼女1人だけになりました。

最初は婚活をがんばっていましたが、どうもうまくいきません。そのうち彼女は、こんなことを言い出しました。

「別に結婚なんかしなくても私は幸せだもん! もういいよ、結婚なんてしない! 1人で生きていく!」

あなたは、この女性をどう思いますか?

確かに、結婚をしなくても幸せな生活は送れるかもしれませんね。しかしこの場合、問題はそこではありません。この場合に最も気がかりなのは、この女性がこのセリフを本心から言っているのか? という点です。

彼女の場合、本当は「結婚したいけどどうしたらいいか分からない」といった不安な気持ちや「早く結婚しないと○歳になっちゃう」といった焦る気持ちが心の奥にあるのではないでしょうか。

この気持ちに本人が気付けない限り、本当の意味での幸せを彼女がつかめることはないかもしれません。

なぜなら、彼女は自分の本心を心の奥に押しやり目を背けているからです。

このままだと、きっと彼女は何年たっても「結婚」というワードにイライラ・モヤモヤし続けることでしょう。それどころか、その感情から逃れるために「結婚」というワードを避け始めたり、婚活をがんばっている人や結婚している人を批判し始めたりする可能性もあります。

実はポジティブ思考に嫌悪感を抱く理由も、この状況と同じです。

先ほど挙げた例の場合、彼女が「結婚」というワードにイライラしたりモヤモヤしたりするのは、結婚したいのにできない現実があるからですよね。

ポジティブ思考に嫌悪感を抱く人も、似た感情を抱いています。

例えば、こんな気持ちです。

「本当は私もポジティブに考えたい。でもなかなか実現できないし、どうすればいいか分からない」

すると不思議なことに、ポジティブ思考に憧れるのではなく嫌悪感を抱き始めるのです。

というのも、人は自分の行動と気持ちに矛盾があると“今の状況”“自分の気持ち”を合わせようとします。自分の考えを変えることで、行動と気持ちの間にある矛盾をなくそうとするのです。

この考え方を、専門用語で“認知的不協和理論”といいます。

ポジティブな考え方にイライラ・モヤモヤしたら、一度じっくり自分の気持ちに向き合ってみてください。もしかすると、ポジティブになれない理由が何かあるのかもしれません。

その原因を取り除くことで、ポジティブに対する嫌悪感を取り除ける可能性は大きいと考えられます。

ただ、そうはいっても「常にポジティブでいなければいけない」と考えるのはオススメできません。これは、実は危険な考え方なのです。

ネガティブを否定しないで!感情にも「正」と「負」はあって当然

ネガティブを否定しないで!感情にも「正」と「負」はあって当然

世の中には「ネガティブは良くない。いつもポジティブでいるべき」という考え方があります。

しかし人間にとってのネガティブ感情は、実はとても重要なもの。私たち人間にとって、なくてはならないものの1つといえます。

例えば、こんなときは「不安」や「悲しみ」といったネガティブな感情を抱きますよね。

・高い場所や足場が不安定な場所にいるとき
・寝不足で、頭が痛いとき
・大切な人を失ったとき

こういった状況で不安を感じたり落ち込んだりするのは、人間として当然の心理といえるでしょう。

それもそのハズ。人がネガティブな感情を抱くときは、いったん立ち止まって問題に向き合う必要があるときなのです。

先ほど挙げた3つのシチュエーションでいうと、立ち止まらずに突き進むことで次のような事態にもなりかねませんよね。

・高い場所や足場が不安定な場所にいるとき
 ▶ 落ちてケガをする

・寝不足で、頭が痛いとき
 ▶ 無理がたたり、体調を崩す

 ・大切な人を失ったとき
 ▶ 精神障害や精神疾患を抱える

ネガティブな感情は、こういった状態に陥らないために湧き起こるもの。つまり、私たちの心や体を守るためにあるブレーキのような存在なのです。

そう考えると、ネガティブな感情が私たちにとっていかに大切なものなのか分かりますよね。

私たちがネガティブな感情を抱くのは、何かしらの出来事によって心が動いた証拠です。ネガティブな感情を抱いたときは感情を無視したり押し殺したりするのではなく、受け入れることをぜひ心掛けてくださいね。

ネガティブを受け入れるとポジティブが嫌いではなくなる

負の感情をそのまま受け入れ「無理にポジティブでいる必要はない」や「そのうち前向きになれるよ」などと思える状態になれば、ポジティブな発言や考えを聞いてもイライラ・モヤモヤしなくなるでしょう。

ポジティブを嫌いだと感じるときは、自分のネガティブな感情と一度じっくり向き合ってみてください。「本当は前向きになりたいけど今はなれないんだね」といったん自分の気持ちを受け止めるだけでも、気持ちは随分ラクになるハズですよ。

どうしてもネガティブな感情を受け入れられないときは、こちらの記事も参考にしてみてください。

執筆:永瀬なみ(コラムライター・カウンセラー)

【参考元】
(※)ポジティブ人間が嫌い!そう感じているのは30代女性|しらべぇ

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