『スウェーデンの毎日パン ティェカーコル Tekakor』

世界のこと

朝食のパンが切れました。毎日食べる食パンはいつもホームベーカリーで焼くのですが、ふと思いついてスウェーデンのパン、ティェカーコルを作りました。北欧のパンと言えば、ライ麦や、全粒粉や、穀物やらが入っている印象がありますが、ティェカーコルは白いごく普通のプレーンな食事パンです。

例えば、スーパーマーケットでは、5個入りや10個入りがこんな風に山積みで売られていることがある、まさに日本の食パン的な日常のパン。

ティェカーコルを直訳すると、紅茶ケーキ。どうして、そんな名前で呼ぶようになったのか分かりませんが、想像するにイギリスのティーケーキがスウェーデンに伝わり、直訳されて、やがて形も変わったのかな?

イギリスのティーケーキ(teacake)とは紅茶と一緒に食べる丸い小さなレーズンパン(あるいは地方によってはプレーンな丸パン)。真ん中で横に切りトーストしてバターを塗って紅茶と食べます。英語のcake(ケーキ)にはかたまりの意味もあり、例えば石鹸の数え方は1ケーキ、2ケーキ。魚のすり身団子はフィッシュケーキ。必ずしも甘いお菓子に使う言葉ではありません。

スウェーデンではバターやジャムを塗って食べるのはもちろん、しばしばチーズやハムなど好きな具を乗せてオープンサンドにもします。さすが北欧。なので、イギリスのようにお茶請けだけでなく、朝食や軽食にも登場するパンになっています。

とても簡単なので、子どもの時に初めて作ったパンがこれだったというスウェーデン人も多いそう。それだけにレシピのバリエーションは様々で、オートミール粥を入れたり、ライ麦粉を入れたり、スパイスを入れる家庭も。今回は基本的なごくごくシンプルなレシピをご紹介します。

<分量>
6個分くらい

<材料>
・強力粉 300g
・インスタントドライイースト 6g
・牛乳 200cc
・塩 4g
・はちみつ 大さじ1
・バター 50g 室温で柔らかくしておく

<作り方>
1.ボウルに人肌くらいに温めた牛乳を注ぎ、イーストを加えて良く混ぜる。

2.1)のボウルにはちみつ、塩を加え泡立てでかき混ぜ、強力粉を3回くらいに分けて加えながら良く混ぜる。泡立てを手に替えて、生地を捏ね、ある程度まとまったらバターを加えて捏ねる。

3.生地を打ち粉を振った台にあけ、10分くらいよく捏ねる。

4.捏ねあがった生地をボウルに戻し、カバーをして室温あるいはオーブンの発酵で、45分、あるいは2倍の大きさになるまで発酵させる。

5.発酵した生地をローリングピンで1cmくらいの厚さに延ばし、直径10cm~12cmの型で抜く。余白の生地は再度まとめて伸ばし、型で抜く。最後の生地は平たい丸に成形する。

6.天板に並べフォークで穴を空けて布巾などをかぶせて、20~30分休ませる。

7.250℃に予熱したオーブンで、7~9分焼く。焼きあがったらすぐに刷毛で水をさっと塗る。


<動画>

<ヒント>
型は、缶の蓋、お茶碗、ボウル、などある物を使ってください。適当なものがなければ等分して丸め、ローリングピンで平たく伸ばしても良いです。
出来上がりの個数は大きさにより前後します。

横切りしてお好きな具を乗せるとオープンサンドになります。どんな具にも合う、飽きの来ない味です。

ここは是非、紅茶と一緒にどうぞ。



三田陽子
北欧ビンテージの買い付けのため年に数回訪れる北欧各国で個性的な北欧料理にはまったのがきっかけになり始めた北欧レシピサイト『北欧のおやつとごはん』。材料は日本で手に入るものを使い、分量も日本サイズに調整して家庭で気軽に作れるように工夫されたレシピが人気。なかなか日本では食べられない北欧の味をお試しください。

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