『デンマークのクリスマスの揚げ菓子クライナー Klejner』

世界のこと

デンマークのクリスマス菓子と言えば、大きなベビーカステラっぽい感じの『エイブルスキーバー/Æbleskiver』が有名です。これはデンマークのクリスマスマーケットで食べたエイブルスキーバー。このように屋台では3個入りがお約束です。

エイブルスキーバーだけでなく、揚げ菓子のクライナーもデンマークの伝統的なクリスマスのお菓子です。エイブルスキーバーが19世紀から作られているのに対し、クライナーは中世から作られていて、デンマークのクリスマス菓子の中では最古だとか。デンマークだけでなく、スウェーデン南部、ノルウェー、アイスランド、グリーンランドでも同じお菓子があります。

現地のレシピを4、5種類比較して、実際に手を動かしながら微調整して作ったレシピです。その過程でデンマークのレシピを少し変更しています。例えば生クリームを牛乳に替えて、その分バターを増やしています。少ししか使わない生クリームのために1パック用意するのはもったいないと思って。それから日本で入手困難な膨張剤、鹿角塩をベーキングパウダーに置き換えました。

古典的なレシピではラードで揚げるようなのですが、さすがに最近のレシピはサラダ油やパーム油で揚げるようになっていました。現代的な健康志向ですね。それでは、レシピです。

<分量>
45個くらい

<用意するもの>
・揚げ油

<材料>
・卵 1個
・薄力粉 220g
・砂糖 70g
・ベーキングパウダー 小さじ1
・カルダモンパウダー 小さじ½
・バター 70g
・レモンの皮のすりおろし ½個分
・レモン汁 小さじ1
・牛乳 大さじ2

<仕上げ用>

・粉砂糖 適量

<作り方>

1.レモンの皮を½個分おろし、レモン汁を小さじ1杯分絞っておく。

2.小麦粉、砂糖、ベーキングパウダー、カルダモンパウダー、レモンの皮を混ぜる。バターを入れ、指でつぶすように混ぜて、パン粉のようなさらさらとした状態にする。

3.2)に牛乳、レモン汁、卵を加え全体がなじむまで混ぜる。生地をラップに包み、1時間以上冷やす。ここまでを前日にしておいても良い。

4.台に打ち粉をし、生地を3~5mmの厚さに伸ばす。

5.生地をピザカッターかナイフで3cm幅に切る。次に4cm間隔くらいで斜めにカットする。8~10cm程度の長さのひし形になると思います。


6.中心に切り目を入れてひし形の端を通して、ねじりこんにゃくのように成形する。


7.切り端の生地はまとめて伸ばし、同じように成形する。揚げ油の温度を見るために少し切れ端を残しておく。

8.揚げ油を180℃に熱する(生地の切れ端を落とすと、いったん沈んですぐに浮かび上がるくらいの温度)。成形した生地を両面きれいなきつね色になるまで揚げる。

9.冷めたら粉砂糖を振る。

<動画>

<ヒント>
甘みが少ないので、粉砂糖でお好みの甘さに調整してください。

私はこのレシピで46個できました。生地の厚みや切り方によって多少前後すると思います。50個出来る人もいるかも。

サクッとしていますが、カリントウよりも柔らかく、クッキーとドーナツの中間くらいの食感です。1日目はサクサクで中が少し柔らかく、2日目以降は乾燥してサクサク感が強くなります。

コーヒーやグロッギ(クリスマスのホットワイン)と一緒にどうぞ。


三田陽子
北欧ビンテージの買い付けのため年に数回訪れる北欧各国で個性的な北欧料理にはまったのがきっかけになり始めた北欧レシピサイト『北欧のおやつとごはん』。材料は日本で手に入るものを使い、分量も日本サイズに調整して家庭で気軽に作れるように工夫されたレシピが人気。なかなか日本では食べられない北欧の味をお試しください。

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