『花のパスタの作り方』

北欧 フィンランドからの手紙

この時期になると夫のベンヤミンが毎年作ってくれる花のパスタ。手打ちのパッパルデッレに庭で採れたハーブや花、バターと温泉卵のソースをからめて食べます。 

「人は昔も今も、好きな人へ愛を伝えたくて花束を贈るでしょう。ぼくはこのパスタにきみへの愛を込めてるよ」とパジャマ姿の私にロマンティックなことを言うのが夫です。普段はあまり行動派ではなく、どちらかというと面倒くさがり屋さんなのですが(笑)、料理のことになると働き者で努力を惜しまない人です。

この時の隠し味は自家製のローズジャム。庭に咲くばらや野生のばらがたくさん咲き乱れる頃に、たくさん採って作っておきます。 

ばらを使って自家製のローズビネガー(ばら酢)も作ります。 

ローズビネガーはパスタの他、サラダや肉料理や魚料理、デザートなど色々な料理に使えます。 

花とハーブが主役のパスタは、優しくて幸福な風味です。とても簡単なのでここで作り方を。 

①パスタを用意します。我が家では夫が手打ちのパッパルデッレを作ってくれますが、既製品のパッパルデッレやタリアテッレ、リングイーネやリガトニでも美味しくなると思います。 

②食べられる花を数種類とタイムやセージを用意します。今の時期、庭には花付きのレモンがわんさか咲いているので、私たちはそれを使います。有塩バター(コクのあるものだとさらに良い)に花とハーブを混ぜ、ローズビネガー、またはシェリー酢などの酢、なければレモン汁をちょっと加えて混ぜます 

③塩をたっぷり入れたお湯で茹でたパスタに②をからめます。 

④上から温泉卵を乗せて黒胡椒をかけて、飾り用に②で使った花を散らせたら完成です。お花のバターと黄身がソースになってトロトロでとても美味しいので、ぜひ夏のある日にお試しあれ! 

写真・文 : 吉田 みのり

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