フィンランドの楽しいアドベントカレンダー

北欧 フィンランドからの手紙

クリスマスが近づくにつれて、街や学校、図書館や市民センター、人々の住居などにクリスマスのデコレーションが溢れてきます。その中でも私が特に好きなクリスマスにちなんだ伝統は個性いっぱいのアドベントカレンダーです。アドベントカレンダー(フィンランド語ではJoulukalenteri=クリスマスカレンダー)は、クリスマスまでの期間、12月1日から開始して24個の「窓」をめくってカウントダウンに使うカレンダーです。冬の楽しい情景やクリスマスを想定した写真やイラストをデザインにしたものが多く、窓をめくると詩や物語の一編、チョコレートなどのお菓子、小さな贈りなどが入っていたりして、クリスマスまで指折り日数を数えることの楽しさに増して、毎日小さな驚きと喜びがもらえる楽しさもあります。

今年は家族と親友にムーミン一家のアドベントカレンダーをフィンランドから送りました。めくるとチョコレートが出てきます。

ちなみに12月に入る前に自分用に買ったのはお茶のブランドClipperのアドベントカレンダーのお茶です。24日分の異なる種類のお茶が入っていて、暗くて寒い毎日にささやかな喜びをもたらしてくれます。

フィンランドのタブロイド紙「Iltalehti」の記事によれば、今年の大ヒット商品は大手シリアル製品会社のElovenaによる即席プーロ(ポリッジ=米やオーツ麦などのシリアルから作る甘いお粥。フィンランドの朝ごはんの定番で、特にクリスマスの時期に好んで食べられる)のアドベントカレンダーだそう。

公式HPより

他にも世界一まずい飴として有名なサルミアッキが24個入ったアドベントカレンダーやグミ、ポップコーンのカレンダーや、フェイスクリームやコスメティック商品が24種類入ったカレンダーなども売られています。

以前スーパーマーケットで見つけて欲しいなぁと思ったのはビールのアドベントカレンダー。

24日までに異なる種類のビールを1日1缶(または1瓶)開けてクリスマスを指折り待つという、なんとも趣きのあるアドベントカレンダーです。

クラフトビールが楽しめるバー「Pien Brewpub」では24缶のクラフトビールのクリスマスカレンダーをオンライン販売していましたが、169€(約2万2千円)という高額にもかかわらず完売。相変わらずビールが大人気のフィンランドです。

文 : 吉田 みのり

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