『ヘルシンキとストックホルム、二つの街のパワースポット』
手塩にかけて育てられた植物のそばに行くと、嬉しい気持ちになる。
そしてたくさんのエネルギーを一身に受けたような気持ちになる。
ヘルシンキのはずれにある「つつじ公園」。(Haagan Alppiruusupuisto)
ヘルシンキに住み始めた頃、夫のベンヤミンと会うずっと前に、この公園の近くに住んでいた。フィンランドではなかなか見られない熱帯性気候用の植物を、人々が何年にもわたって丁寧に丁寧に育てている場所。慈しみの心は植物を通しても感じられる。不思議なこと。
初めて訪れた時、その見事なつくりに「公園につつじがあるんじゃなくて、つつじの中に公園があるね!」と絶賛していた夫。たしかにフィンランドでは「公園」の規模が日本のそれとは違う。そしてもっとバラエティー豊かで、一つ一つに個性がある。
青葉の茂った木立のかげには小さなうさぎ。公園だけど、森に迷い込んだ気持ちになる。
植物の力はすごい。ここに来ると自然と、元気と癒しをもらえる。
ところで、パンデミックが始まる前は、お隣の国、スウェーデンの首都、ストックホルムを度々訪れていた。ここには仲の良い友達が何人か住んでいて(私の友人はスウェーデン系フィンランド人が多いこともあり)、ヘルシンキからも近いので年に4回くらい遊びに行ったりしていた。
ストックホルムに行くと必ずと言っていいほど訪れていたのがRosendals Trädgård(ばら谷の園)。Rosendal Trädgårdはストックホルムの中心Segerstorgからトラムで10分くらいのところにある公園のような、庭園のような、森のような素敵な空間。
温室で野菜やハーブも育てられていて、購入することもできる。併設されたカフェやレストランもあって、どれもとっても可愛い!しかも特別に美味しい。
芝生にのんびり寝転がって過ごすのも、歩き回って花を眺めるのも楽しい。過ごし方は人それぞれ。
コミュニティーの人々が手塩にかけて育てた花や木々が美しい。
赤い豆や赤いバジルなど珍しい植物の種など大量に取り揃えていて、植物好きの人には天国のような場所。訪れるたびに清々しい気持ちになり、こんな空間を作ってくれた人に心から感謝したくなる。
国境がまた開いて、安全に旅ができるようになったらまた必ず行きたいな。
写真・文 : 吉田 みのり
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