『60年代のヘルシンキを振り返り、現代の自分の人生に繋げて生と死を向き合える。Hakasalmen Huvilaで開催中の「Ismo Hölttö: Kohtaamisia 1960-luvun Helsingissä」展へ』

ヘルシンキ中央駅から徒歩10分ほどのところにある館、Hakasalmen Huvilaで開催中の『Ismo Hölttö: Kohtaamisia 1960-luvun Helsingissä』へ行ってきました。フィンランドを代表する写真家、Ismo Hölttöが写した、戦後の混乱を乗り越えての高度経済成長、国際化、都市化を迎えた60年代のヘルシンキの人々を紹介する写真展で、開催予定だと知ったその瞬間から絶対行きたいと強く思っていたものです。

お洒落して街を歩く人、仕事する人、公園で遊ぶ子ども、駅で再会する恋人たち。いつの時代も人生は美しく儚く、私たちは時に平等に、そして不平等に、この混とんとした世界に生を与えられ、命をまっとうします。写真に写りこむ人々の笑顔、暮らし、人生、考え方、ある一日を見つめることで、私の人生に立ち戻って、このちっぽけでみすぼらしくも豊かで誇り高い自分の生というものに向き合って、写真の中の主人公のように私も命を与えられ、日々を生きているんだな

ぁと、切なくもあり、勇気をもらえるような、不思議な感覚に陥ります。そんな理由で昔の写真を見るのがとっても好きなのです。そのことは以前、この記事にも少し書きましたね。

Hakasalmen Huvilaの敷地内には可愛いカフェもあり、美味しいオーガニックご飯も食べられます。庭園は静かで美しく、あたたかな日が当たります。気が向いたらぜひふらりと訪れてみてください。

文 ： 吉田　みのり