24歳の女性の起業家兼デザイナーが立ち上げたトゥルク発のセカンドハンド・アップサイクリングの服のお店、「Päivitetyt」

北欧 フィンランドからの手紙

先日トゥルクに小旅行に行った際に、道を歩いていたら見つけたセカンドハンド兼アップサイクリングの洋服を取り扱うお店。

アップサイクリングとは、不要な製品や役に立たなくなったような製品に手を加えて、デザインやアイデアといった新たな付加価値を持たせることで、別の新しい製品にアップグレードして生まれ変わらせることで、創造的再利用とも呼ばれるプロセスのことです。24歳の女性の起業家でデザイナーでもあるAyanさんが始めた「Päivitetyt」は「Make Turku Capital Again(トゥルクをまた首都にしよう)」という遊び心の効いたスローガンの刺繍をつけた古着が主力商品で、発端はAyanさん自身が音楽フェスに着ていく服がなくて困っていた時に、おばあちゃんのクローゼットから見つけた服に「Make Turku Capital Again」を刺繍したことで注目され、たちまちその刺繍が人気になり、そのままブランド化したという経緯を持つお店です。

私はこの服を買いました!素材がふわふわで赤ちゃんのブランケットみたいでとても気持ち良いです。ネイビーは子どもの頃から好きな色なので一目で購入を決意しました。

このようなバックグラウンドを一切知らずにお店に足を踏み入れたわけですが、最初に感じたのは「このお店かっこいい!!」という思いでした。デザイン性が高く、状態の良い、品質の良いものが非常にお手頃価格で売られていて、「手触りが良く状態の良い、高品質のセカンドハンドのものが少し擦り切れているという理由で捨てられそうになっていたのか」というショックと、「それをこんなにさらりとカッコよくしてしまうのがさすがだなぁ」という感銘を受けました。

「リサイクル素材の素材を使った刺繍、生分解性可能な素材だけを使った包装、アップサイクリング製品を取り扱った、できる限り倫理的なファッションを心掛けている」とAyanさんが自信を持ってデザイン・経営しているお店は、ストリート感と遊び心と政治的意思とイノベーションと自由が詰まった居心地よい空間でした。買ったトレーナーは状態がとても良いので、これからもずっと大切に着たいと思います(あとトゥルク出身の人と会う時に着ていると「良い服だね~」と必ず褒められます)。私が訪れた時はAyanさんとそのガールフレンドが2人で楽しそうに刺繍をしていてすごくすごくラブリーな空気でした。トゥルクに行ったらまた必ず立ち寄りたいと思います。

文 : 吉田 みのり

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