ヘルシンキの中心地にできた小さなパリ!レストラン「Chéri」

北欧 フィンランドからの手紙

友達のリチャードがまた新たなレストランを作りました。その名も「Restaurant Chéri」。ヘルシンキの中心地にあるエスプラナーディ通りに突然現れた、思いっきりポップでキッチュなフレンチレストランです。

リチャード・マックコーミックはこれまでにCock、Yes Yes Yes, Holiday、Madonnaと様々なレストランを手掛け、オープンするたびに毎回大爆発の人気店に仕立て上げてきたトレンド・セッターです。私がリチャードのレストランのことを知ったのは2009年のこと。友達を訪ねてヘルシンキに遊びに来た時に、友達が「今一番人気なレストランに連れて行くね」と言って予約してくれていたShanghai Cowboyです。それからヘルシンキの音楽フェス、FLOW FESTIVALでリチャードが手掛けるフードワゴンのストリートフードを食べたり、当時人気でなかなか予約が取れなかったSandroでお誕生日パーティーをしたりと、リチャードのレストランは常に身近な存在でした。夫のベンヤミンのヘルシンキでの最初の職場もリチャードが手掛けたCockで、その後スーシェフとなりやはりリチャードが手掛けるHolidayやYes Yes Yesの料理長として働いていました。

大の日本好きで、私たちの居酒屋にもポップアップ時代から何回もご飯を食べに来てくれたリチャードが仕掛けるレストランはいつもポップでカラフルでフォトジェニック。本人もいつもカラフルでスタイリッシュな恰好をしています。今回新しくオープンしたChériも「やっぱりリチャードだなぁ」と思えるようなインテリアデザインやメニューとなっています。

スターターとしてオーダーしたのはビーフタルタルとロブスターのビスク。タルタルはごくごくベーシックな、フランスのビストロのタルタルをそのまま再現したかのような一皿。フィンランドのトレンディなレストランではアレンジしたタルタルが多く、マヨネーズかたくさんあったり発酵させてから乾燥させた何かがのっていたりと(これはよくシェフ界でシェフ同士が自分たちを風刺するジョークに使うフレーズです― something fermented, and then, dehyderaded)もはやタルタルのレゾン・デートルを奪いに来る料理が多かったりするのですが、このレストランでは古き良き昔の味を再現しています。海老のビスクはシグニチャー・メニューとも言える一皿。まるで花のリースのような海老とクリームと食べ垂れる花の花輪の中にビスクが注がれます。これは毎日食べたい美味しさ!!

メインはチキンのシュニッツェル、フランス郷土料理のじゃがいものドフィノワーズ、トリュフとエリンギのリゾット。

デザートにはタルト・タタンを注文しました。

もう、とっても大満足。ボリュームたっぷりなので途中でお腹がいっぱいになってしまいましたが、美味しすぎたので熱狂的に完食しました!

この夜は友達でたまに居酒屋でも働いてくれているクリスがサーブしてくれました。

ラブリー!

リチャードのレストラン、年を重ねてどんどん良くなってます。メニューもよく変わるので、パリが恋しくなったらまた訪ねたいと思います。

文 : 吉田 みのり

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