番外編 (2) イタリア・ソレントからの手紙

北欧 フィンランドからの手紙

ナポリを後にして、ソレントへ。中学校の音楽の授業で『帰れソレントへ』を歌ったときに慕情と故郷の美しさを重ねた麗しい調べに圧倒されて感涙して以来、人生で必ず訪れようと決めていた場所だった。オレンジとレモンの木があちこちにあり、海が輝く、想像していた通りの美しい街で、海沿いを歩いているだけでずっと感動に包まれていた。

ナポリの喧騒に比べるとここは穏やかで、余裕というものが空気に漂っている。海と山に抱かれた小さくて古くて美しくて豊かな街で、人々は生きるということに大きな幸福を見出しているかのようだった。

こういう場所に来るたびに、人生で大切なものってなんだっけ?という問いが頭をよぎる。実は大切なものは本当に少なくて、本質的でとてもシンプルなものなんじゃないかな。

文 : 吉田 みのり

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